大鰐温泉で戦前に作られた村井福太郎さんの石竹模様8寸です。この眉のないこけしは、私のとても好きなこけしです。童女を写したものでしょうか。凝視の度合いの強いこけしです。嶽の今さんに写しを作って欲しいと思っています。津軽のこけしを見慣れたためか、胴の形態も良いものに見えます。古い津軽こけしには、かなりの水準のものが結構あります。それらの…
こけし部屋の引越しが完了しました。10畳から8畳にスケールダウンしたため、今さんのこけしはすべて出しましたが、それ以外は、すべて箱の中となりました。このほかに、元のこけし部屋にも、鳴子以前のものを中心に飾っております。近くにお越しの折には是非お立ち寄りください。連絡先は、今晃ファン倶楽部の斉藤さんにお尋ねください。
現在のこけし部屋は10畳、ほとんどすべてのこけしが棚に並べられています。現在、家内が使っている8畳の部屋にこけし部屋を移す話が出ています。このこけし部屋には、それ以外に、アンティークのキルト、Cochiti族のStorytellerという陶器の人形、Tennessee州で作られたトウモロコシの皮で作ったFaceless Doll、津軽の…
秋田のKさんを2年ぶりに訪問し、一晩とめていただいて、今さんのこけしを語り明かしました。ここに取り上げたのは、平成元年頃からの作品で、私が交換教授としてアメリカ滞在中から、弘前を離れて今さんのこけしに触れられなくなった頃のKさん推奨の品々です。
中でも、向かって左側の伊太郎風のものが目を引きます。形態といい、表情の強さとい…
宮城県仙台市在住の佐藤昭一さんの肘折系蓋付きえじこです。写真では、大正型栗頭ですが、この頭部には、女ねじが切ってあり、蓋上部には雄ねじがきられていて、ねじ込む方式となっています。頭部の替えとして、昭和型三白、明治代表型、大目玉、大正型風が付属しており、胴体内部の底には、昭和型三白が描かれた別材がはめ込まれています。すべてに、持て…
宮城県白石市の鎌田文市さんの物と思われる弥治郎系1寸強の豆こけしです。表情といい、保存状態といい、一級品でしょう。戦前の、油の乗り切った時期のこけしと思われます。胴底は、轆轤の回転を止めて、鋸で切り落とし、白石との墨書があります。
青森県岩木町嶽の今晃さんの7寸です。私の手帳には『こけしガイド』の間宮明太郎写しとなっていますが、形態的には三上文蔵型、描彩としては、佐々木金次郎型でしょうか。向かって右のやや大きい方が昭和59年8月22日作、左がその直後に作られたものです。後者がやや明るい表情となっていますが、いずれも、津軽大鰐亜系の優品であることには間違いな…
青森県岩木町嶽の今晃さんの小寸です。平成2年12月と私の手で、鉛筆書きされていますから、津軽を離れてから、今さんに送っていただいたものです。この鯨目と笑い口は、島津型を意識したものでしょうか、それとも大正末昭和初期の盛秀太郎さんを意識したものでしょうか。いずれにしても、現在では今さんにしか表現できない津軽こけしになっています。さ…
青森県岩木町嶽の今晃さんの6寸です。平成6年12月7日の製作で、盛秀太郎さんを意識した作でしょう。胴模様は創作的なもので、縄文土器の火炎装飾を思わせます。津軽こけしは、縄文的なことがその持ち味ですから、弥生風を求めるのはないものねだりだと思います。
青森県岩木町嶽の今晃さんの8寸、『這う子』の盛秀太郎さんのこけしの写しでしょう。平成5年12月23日の作です。これは、秋田のKさんの懇願によって製作されたもので、市販品として作られたものではありません。Kさんは、この手のだるまこけしも所有しておられたと記憶しています。
青森県岩木町嶽の今晃さんの盛秀太郎さん風8寸です。平成元年11月の作です。形態的には、初期の太い形態に、アイヌ模様を部分的に緑で入れています。このこけしは、私が交換教授としてアメリカ合衆国に滞在中に作られたもので、帰ってきてからとっておいてもらったものをまとめて入手しました。
青森県岩木町嶽の今晃さんの8寸盛秀太郎さん風の8寸です。コレクション番号を入れなくなった昭和62年以降の作品で、胴底の署名は『晃』です。温湯亜系の長おぼこで、胴模様は楓の散らしでしょうか。何かの写しを作ったというよりは、津軽系の古こけしとして、このようなものがあってもよいということで作られた、と考えてよいのではないでしょうか。私…
山形市の小林倉吉さんの尺です。胴底中央に『明治四年生 小林倉吉 昭和十八年 七十三才』、その外周に『最上 山形 木翁作』との墨書があります。木地は明らかに足踏み轆轤で、古色の付き過ぎの感はありますが、色彩はよく残っており、表情も、山形作並系の小林家の古風で渋い味をよく残しています。いわゆる可愛いこけし、きれいなこけしではありませ…